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薔薇の恋唄
角川書店 1992年
宝石強盗までして、イタリアに酬われぬ恋を追っていった
謎の美女、水晶子。彼女のことを映画化するというので、
元アイドルでいまはしがないウェイトレスのの藤岡みのりに
ヒロインの役が舞い込んだ。
作家の取材に同行して、みのりはローマ、フィレンツェ、ミラノ、
そしてベニスへと水晶子の足跡を追っていく。
謎の美女の隠された正体とは――。
角川文庫
<著者の一言>イタリア取材に行きました。フィレンツェの美しさが
いちばん心に残っています。
海のサロメ
講談社 1992年
ホテル大好きの著者が、ステーションホテル、ホテル・ニューグランドなどの
実在する有名ホテルを舞台に綴る短編集。
講談社文庫
<著者の一言>ホテルにはドラマがあります。ホテルに泊まるというだけで
ドラマを感じる私です。
吸血鬼たちの聖夜
文藝春秋 1992年
短編集
二作が黒木瞳、夏樹陽子主演でドラマ化
文春文庫
<著者の一言>表題になっている「吸血鬼たちの聖夜」は自作の
短編の中でもかなり好きな作品です。
シャーベット・アリア
中央公論社 1993年
夫、家庭、仕事、そして恋人。
女流脚本家が追い求める愛のかたち。
<著者の一言>シャーベット・アリアとは、オペラの
幕間に新人の役者などが出てきて歌うアリアのことです。
ヘカテの時間
双葉社 1993年
マスコミにもてはやされていた美貌の女性実業家・若平未来が、
パーティのさなか会ったばかりの男ををいきなり刺し殺した。
未来は心神喪失で無罪になり病院へ――。
その未来が退院し、彼女のエッセイ集でゴーストライターを
つとめた森山真也の家に突然現れた。さらにそこへ、未来を
取材して写真家としての出世を狙う今岡晃子が登場。
悪魔のようでもあり天使のようでもある未来を中心に
凄惨な地獄が始まる。
双葉文庫
<著者の一言>ヘカテはギリシャ神話に登場する女神。
すべての人間に富と幸運を授けるが、獰猛な犬達を従えた
冥界の支配者という相反する顔も持っています。
まさにこれは女そのものではありませんか。
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