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柘榴館
集英社 1996年
横浜で中心地で起きた風俗嬢連続殺人事件。
その謎を探るため、ソープランド嬢・沙季はある医者の
家庭に介護士として入り込む。
柘榴の木のあるその家には、戦慄すべき秘密が
隠されていた。
集英社文庫
<著者の一言>いかにもミステリーらしいミステリーです。
横浜観光案内にも最適!
ありふれた不倫だったのに
光文社 1996年
これといった大きな理由はないのだが、なんとなく
現状に不満な主婦、柚子は、フリーライターと不倫を
している。ある日、彼が見知らぬ幼女を柚子子に押し付け
しばらく預かってくれと言ったきり外国へ行ってしまった。
その子はなんと、少々、頭のおかしい彼の妻が、どこか
から誘拐してきたのだという。
不可解な事件に巻き込まれたことで、柚子はあらためて
家族、夫婦の意味について考え始める。
光文社文庫
<著者の一言>男の浮気と並んで、女の不倫もいまや
罪悪感などない時代になりました。でも覚悟して実行しないと
とんでもない事態になりかねませんよお。
女は何度でもよみがえる
海竜社 1998年
エッセイ集
<著者の一言>この前年、癌で夫を亡くしました。
その顛末もここに記されています。
ヨコハマB級ラビリンス
集英社 1998年
横浜の下町、余毛を舞台にした連作短編集
<著者の一言>余毛のモデルは野毛です。
ここで聞きかじった噂をもとに、哀しくもおかしい人間模様を
描いてみました。モデルあり。ようやく横浜の内部に
入り込めるようになったかなという、わたしにとっては記念すべき作品です。
集英社文庫 2005年
天使はブルースを歌う
毎日新聞社 1999年
1996年の暮れ、著者は横浜の繁華街にある
雑居ビルで全身白一色の老女を見る。
彼女は「メリーさん」と呼ばれる老街娼で
横浜では伝説的な存在の女性だった。
戦後、どこからともなく横浜に現れ、外人専門に
身を売っていた。そのような女性はほかにも
たくさんいた。でもそうした女性達はどこへ
消えたのだろう。彼女達が生んだかもしれない
混血児たちは? メリーさんに心惹かれた著者は
1960年代の末、全員混血という
キャッチフレーズで売り出した
人気GS「ゴールデン・カップス」のメンバー達と会う。
そこから根岸外国人墓地という未知の場所へと、不思議な
糸に導かれた著者は、墓地にまつわる奇妙な噂を追うことに――。
<著者の一言>
初の本格的ノンフィクション。取材に二年間かけました。
思い入れの深い作品です。
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