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masucat.JPG  マスカット・エレジー
    光文社 2000年

  骨太で眼鏡で化粧っけなし。夫も恋人もお金もなし。
  ついでに言えば仕事もろくにないフリーライター。
  そんなわたし(有吉葡萄)だが、鮎子さんがいる。
  年齢不詳、素性不明、時々消息不明。
  築四十六年、横浜山手の崖っぷちにあるぼろ屋に
  座敷わらしのごとく居着いてしまった女。
  ひょっとしてまだ見ぬわたしの母?

光文社文庫

<著者の一言>
横浜が舞台ではあるのですが、横浜らしい横浜は出てきません。
派手な殺人事件も起こりません。でも、「女同士」「母と子」という
私にとっての永遠のテーマで
やさしく切なく意地悪く、物語を綴りました。
これまでとはちょっと毛色の変わった短編集です。
楽しんでいただけることを祈ってます。

kagerou-s.JPG炎精(かげろう)
毎日新聞社2002年

大東亜戦争前夜。魔都上海を、時の波に
もまれながらさまよう三人の男女。
国籍も親もわからない季乃、彼女の幼なじみで
演劇の世界に夢を馳せる隼人、その妻、凛子。
彼等の流れ着く先はどこなのか――。

<著者の一言>
「魔都上海オリエンタルトパーズ」を出してから早くも12年。
数年前から上海にはまり、ちょっと住んでみたりもしました。
その分オールド上海の空気を、よりディープに描くことができた
のではと自負しています。

venusG-2-s.JPGヴィーナス・ゴールド
(毎日新聞社 2004年)
思わぬことで自己破産に追い込まれた
普通のOL、灯子。ホームレス寸前になって
さまよいこんだところは、横浜のドヤ街だった。
そこで出会ったひ人々、恋、そして
戦後横浜の闇を引きずった事件。
灯子の前に思いもよらなかった世界が
展開する。


<著者の一言>
ドヤ街とすっかり馴染みになりました。
物語のヒロインのみならず、私にとっても
未知の横浜、未知の世界。
扉を開いてくれた寿町の友人達に心からの
感謝を捧げます。
mugenbijo-s.JPG夢幻美女絵巻
(小学館文庫 2004年)
貴妃、かぐや姫、サロメ、アナスタシア        クレオパトラ、カンボジアの舞姫、
出雲の御国、カルメン、神への捧げものと
なったインカの美少女、マタ・ハリ、
ペトラの女奴隷、マリー・アントワネット
十二人の美女をピックアップして、その人
生を私なりに描いてみました。
十三人目の美女は、あなたかも。

<著者の一言>
美女は大好きです。美女のおりなす物語は
もっと好きです。岡田嘉夫さんの華麗な絵
と共に、お楽しみください。
    

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